医事課が成すべき仕事とは?

先週末に、”Healthcare Ops”という団体が開催した勉強会に参加してきました。

病院経営・運営に関わる人たちが集まって、互いの運用ノウハウや成功体験をシェアし、より良い病院を作っていこう、というコンセプトのもとにこのような勉強会を主催されているそうです。

その中で、済生会横浜市東部病院の金城さんの病院で働く職員としての思いのお話、医事課に関するお話が面白かったので、簡単ですがまとめたいと思います。

www.healthcare-ops.org

 

1.病院を変えるなら中から!

これが、金城さんのお話を聞いて一番共感した部分でした。

「医療を変えたい!」という志がある方は、今のところ病院の外にいて、ネットワークを構築されていることが多いように思います。

もちろん、ビジネスの自由度やマーケットとして大きい分野として、病院の中の職員よりも、病院の外の起業家として働く方が、魅力的なことも分かります。しかし、最終的に医療が提供されるのは病院の中であり(いまのところ)、医療業界の中心はこれからも「病院」であり続けるように思います。

「病院の事務職員」という働き方や立場はまだ日本では確立されていませんが、自分も病院の中から変化を起こしたいと思い、今の職場でも働いていましたので、同じような考えを持たれている方がいるということに非常に勇気づけられました。

 

2.プロセスから介入できるのが医事課の強み

勉強会の運営の話が終わった後に、自身が働かれている病院の医事課の話を紹介されていました。

その中でなるほどと思ったのが、「プロセスから介入できるのが医事課の強み」という点です。

総務や企画は、1か月、四半期、年間などでの「患者数」「売上」など、出てきた数値に対してアプローチをする部署。一方で医事課は、今日どれくらいの患者さんが来ていたか、今日退院した○○科の患者さんのDPCは何が多かったか、最近減っている症例は何かなど、出てきた数値の中身を知っている部署です。

DPCデータのフィードバックなどを通じて、医療者の行動を変える仕事がこれからの医事課に求められる、というまとめは非常に共感でき、また自分自身も今後チャレンジしていかなければ、と思いました。

 

3.「担当者レベルの改善」が実は問題

医事課の仕事では、窓口業務などはシフトを組みながらチームで対応する一方で、レセプト点検や診療科対応などの業務は個人作業になっています。個人的には「医事課あるある」とずっと思っていた、隣の人の仕事が見えなくなっていき、各担当者レベルでの改善が進み、本当にするべき業務・しなくていい業務の見極めが困難になっていく、という現象が、どの病院でも発生しているのだと感じました。

これに対し、金城さんは「人工」(1人当たりの作業工程数。”にんく”と読むそうです。はじめて知った…)という概念で、業務の効率化や標準化をはかり、医事課のミッション(=売上の最大化)に向けて活動すべし、という提言をされていました。

 

医事課にはずっといるベテラン職員も多く、これを言うと今の時代に怒られそうですが女性中心の世界で、良くも悪くも変化の起こしにくい環境です。一方で、病院の経営にダイレクトに関わるのは売上を取りまとめている医事課であり、そこが活発に動いているかが、病院の経営に大きな影響を与えます。

いずれは医事課に戻りたいなーと思っている自分にとって、戻ったらやらなければいけないこと、やってみたいことが非常にクリアになる講演になりました。来るべき日に備え、これからもこのブログなどを通じてアイデアをストックしていこうと思います。